今回はいつものBLOGと違いブランドの紹介ではなく、
ヨーロッパに数ある子ども靴メーカーのなかから
私たちのお店が「何故」ダウムリングやFRODDOをセレクトしているのか
というお話しをさせていただきたいと思います。
子ども靴に興味をもってくださっている方にとっては
もう何度も聞いた話だとおもいますが、
子どもの足は未完成の状態で単なる大人の縮小版ではありません。
そのため、子ども靴には大人の靴以上に、お子様ひとりひとりの年齢や
それぞれの発達に合わせてしっかりと足を支えられる靴が必要であると考えています。
(※子どもの足と靴についてより詳しく知りたい方はBLOGの最後に
紹介ページのリンクがあるので是非そちらもご参照ください)
さて、前置きが長くなってしまいましたが私たちがセレクトしている子供靴ブランドは
ヨーロッパに数あるブランドの中でも
1.子ども靴をつくる技術がある
2.革製にこだわっている
3.しっかりと生産がコントロールできている
という3つの大きな特徴があります。
これだけだと少し分かりずらいと思うので、もう少し詳しくお話しさせてください
1.子ども靴をつくる技術がある
技術が無ければそもそも靴の形にならないのじゃないか?
と思われるかもしれませんが、
実は子どもの足が大人の足とは違うことをしっかり理解して、
子どもの足にあう靴を作る技術があるメーカーはそう多くはありません。
残念ながら一部のブランドの中には、
元々大人の靴しか作っていなかったところが
大人の靴と同じ木型をただ縮小しただけの靴を
子ども靴として販売しているケースがあります。
大人の靴を小さくしただけでは
子どもにとっては踵が大きい靴ができてしまったり、
ソールが硬すぎたりと様々な問題が起こってしまいます。
その点でDaumlingやFRODDOは子どもの年齢や発達に合わせて、
快適に動けるように子ども靴を作る技術があります。
子どもの足に合う靴というコンセプトを大切にしていることが分かります。
2.革製にこだわっている
これは何度かほかのBLOGでもご紹介しているのですが、
しっかりと足を支えられる、踵周りが細い靴をつくるには布では型を付けづらく、
そもそも革でないとむずかしいという現実があります。
また、革は汗の湿気を外ににがしてくれるため、
蒸れにくいのも汗をかきやすい子どもにとって嬉しいポイントです。
DaumlingやFRODDOは「子どもの足に合う靴を提供する」という理念のもと、
しっかりと型をつけられる革を使用していますが、
それだけではなく、どちらの会社も子どもの皮膚に害がない素材として
自社で厳しい基準を設けたり、革の流通経路をしっかりわかるようにすることで
子どもの皮膚により害のない革やナチュラルな素材をセレクトしていることを明確にしています。
どんな国で靴を作るにしても革で靴をつくるとどうしても
価格は上がってしまうのは避けられません。
それでもなお、靴の素材に革をセレクトするのは、
一切の妥協せずに靴のクオリティにこだわっているからこそだと私たちは考えています。
工場内の写真なので代わり映えしない同じような写真ですが、
左はDaumling社、右はFRODDOの工場の革置き場の写真になります。
3.しっかりと生産がコントロールできている
私たちのようにフィッティングを大切にしている靴屋にとっては、
「サイズや幅が入荷のたびにばらつきがある!」となっては大きな問題となってしまいます。
一方で靴の製造の歴史があるヨーロッパでも、
しっかりと生産をコントロールして子ども靴を作るメーカーは減っています。
サンプルは自国の本社で作り、実際の製品は国外の工場でつくるというのは
いまでは靴にかぎらずどんな製品でも普通のことですが、
工場と本社の距離が離れれば離れるほどクオリティを維持するのは難しいという側面があります。
FRODDOはクロアチア、Daumlingはドイツの子ども靴メーカーですが、
FRODDOはオフィスのある本社と工場が一体となっていて、
企画やデザインにはじまり靴を製造するところまですべての生産を
クロアチア国内でコントロールしています。
また、Daumlingはドイツ国内と東欧などに工場があります。
一部の工場は国外ではあるものの、東欧などの近い距離に限定して、
指導者を派遣したりと、靴のクオリティを維持するための工夫をしています。
私たちも定期的に現地に行ってミーティングを行い
よりメーカーの考えや製品の特長について理解した上で
お互いにブラッシュアップ出来るよう工夫をしています。
こちらは2023年にFRODDOの本社に訪問した際の写真です
ここまではブランドの特徴をまとめてご紹介してきましたが、
もちろん、それぞれのブランドにしかない良さもあります。
Daumlingの特徴はなんといっても幅数値がしっかりしていることです。
ドイツの子ども靴の幅とサイズの企画であるWMS規格を
どのメーカーよりもしっかり守っていると言われています。
実際に買い付けの際に様々なメーカーをみますが、
ここ以上に細幅の靴を見つけることはできないぐらい貴重なメーカーです。
FRODDOは「子どもの健康な発達のためには妥協しない」という企業理念のもと、
素材だけでなく、製造段階でのエネルギー問題などの環境にも取り組んでいます。
そのぐらい真剣に取り組んで作られたFRODDOの靴は、
子どもが喜ぶデザインでありながら子どもの足をしっかりと支えられる
革靴らしい子供靴で、私たちが販売していても安心感のある製品です。
私たちが販売している子ども靴は輸入靴で革製なので価格が
高価になってしまうのは避けられません。
ですが、自分たちがセレクトの際に色々なブランドを見る中で
最も靴のクオリティが価格に伴っていると考えているからこそ
私たちはダウムリングやFRODDOを自信をもってお勧めしています!
BLOGでもご紹介しましたが、つい先日もマネージャーはダウムリング社との現地ミーティングのためにドイツへ出張していました。
(現地の様子はぜひBLOGをご覧ください!)
今後も靴を履いている子どもたちが笑顔になるような、
履きやすくて素敵なお靴を提案できるよう、
当店も頑張っていきますので見守っていただけると嬉しいです!
長くなりましたが、FRODDOをはじめ店頭では子ども靴も秋冬の商品が入荷し始めています。
オンラインショップやBLOGでも順番に新作の商品をご紹介する予定ですので
ぜひ楽しみにお待ちください!
子どもの足や靴については以下のページもご参考ください
▶1.子どもの足と靴について
▶2.よくあるご質問