7月も後半にさしかかかり、子どもたちにとっては楽しい夏休みがはじまりましたね!
先日、「FRODDOの製品と環境への思い」というBlogを書いた際に少し触れていたのですが、今回の記事はダウムリング社の子ども靴への思いと素材へのこだわりについてご紹介したいと思います。(私たちのお店では「ダウムリング」と表記していますが「ドイムリン」と表記されることもあります)
子どもたちが安全に履ける靴を作るために「子どもの足にフィットする靴をつくる」というのはもちろんのこと、「化学物質に気を付ける」「蒸れない素材をつかう」という基本的な考え方はFRODDOとあまり大きく変わりません。
FRODDOと違うのは問題への取り組み方です!
ダウムリング社では、早くからドイツ国内のタンナー(*1)と協力することで「国内で生産された革を使うこと」を大切にしています。(*1 注についてはブログの最後に説明がありますのでそちらをご覧ください)
ダウムリング社は国内で生産された革の使用を確実にする為にトレーサビリティ(*2)に近いシステムを導入しています。
なぜダウムリング社がドイツ国内で生産された革にこだわるのかというと、ドイツはヨーロッパ諸国の中でも様々な皮革製品やその加工に関する規制があるため高い安全性が保証できると考えているからです。
ドイツの子ども靴メーカーとしてダウムリング社は
●ドイツらしいしっかりとした実用的な靴
●皮膚が触れる部分は必ずナチュラルなタンニンなめしの革を使用する
●表側の革も厳しい国内基準をクリアしたドイツ製の革を使用する
という点を大切にしています。
なかでも、オリジナルのBIOラインという製品では表側の革にもタンニンなめしの革をつかい、染めの作業も強い薬品を使わないナチュナルな仕上げを行っています。
Wir lieben Kinderfüße「私たちは子どもの足を愛しています」という哲学のもと、創業から70年、少しでも良い子ども靴を提供することをポリシーとしているダウムリング社は独自の基準も定めています。
そのため時には色や加工によっては「この革はワンポイントの飾りにしか使わない」というように1足に使う量を制限することさえあります。
こういった事情があり、「どこでどのような薬品を使って加工、又は染められた革なのか、革の情報が追跡できる」ということが非常に重要なのです。
また、先ほどのトレーサビリティシステムは素材の安全性だけでなく、環境問題のためにも使われています。
ダウムリング社はこのシステムでドイツ国内の水の保全に関する法律や環境保護法に則ってつくられた革だと証明できる革を使うという取り組みをしています。
私たちにとっては安心して自信をもっておすすめできる靴ですが、そのナチュラルな仕上げがネックになることもあります。
それは染めの作業や仕上げに強い薬品を使わないので擦った傷の部分はどうしても色が落ちてしまうということです。
汚れた時のお手入れや傷についてご相談いただく事もおおいのですが、「子どもの足にとって良い環境をつくる」ということを1番大切にしているからこその色落ちなのである程度は「色落ちもひとつの良さ!」と思っていただけたらと思います。
そうはいってもお子様は元気に遊ぶので
●普段のお手入れ
●泥水に漬かってしまった
●特別なイベント前に少しきれいにしたい
など、様々なお悩みがあるかと思います。こちらの記事に書ききれないのですが、当店ではクリーニングも承っておりますので何かありましたらぜひ一度、ご相談ください。
また、普段のお手入れ方法の質問も大歓迎です!
長くなりましたがここまで読んでくださってありがとうございます。
これからもまだまだ気温は高い日が続くので熱中症にはお気を付けてお過ごしください。
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(*1) タンナーとは
皮の毛がついているまだ加工していない状態から毛や汚れを落とし、腐敗したり、水分が抜け硬くなってしまわないよう加工する専門の業者のことです。
(*2) トレーサビリティとは
商品がどのような場所で作られ、流通し、販売されているのかを把握するための仕組みです。