白い革靴のお手入れについて★Part2 スエード・エナメルのお手入れ 

今回はエナメルとスエードの靴のお手入れについてですが
後半ではスムースの革の靴にも使えるソールのお手入れについても解説いたします。

今回のBLOGもなかなかの文章量なので、
早速ですが、エナメルの靴のお手入れに進みたいと思います。

 


●エナメルの靴の特徴
エナメルの靴はコーティング加工なので撥水機能を持つのが特徴です。
そのため、「すぐに汚れを弾く」という意味では
水や汚れに強いお靴です。

一方で、エナメルのお靴は加工の特性上、湿気や極端な乾燥に弱いという一面もあります。

ここまで聞くとお手入れが面倒なのかな?と思う方もいるかもしれませんが、
コツさえわかればお手入れ自体はとてもシンプルで簡単です!

まずは普段のお手入れから解説していきます。

★エナメルのお手入れ方法

1.柔らかい布で優しく乾拭きをしてほこりや汚れを落とす
2.エナメル用のローションを使用してエナメルのつやをだす

必要なものは、柔らかい布とエナメル用のローションのみ

エナメル用のローションは多くがクリアタイプなので、
1つあればエナメルの靴には色を問わずお使いいただけます。

乾拭きだけでは汚れが落ちづらい場合は、
エナメルフォームを使用するか水溶性の革用のクリーナーを少量含ませた布で優しくこすり落としてください。

2番目のつやを出す作業は、履く頻度にもよりますがエナメルのローションは月に1回ぐらいの使用が目安です。

続いては、エナメルの靴を長持ちさせるための注意点です。

●エナメルの靴を長持ちさせるための注意点

1.防水スプレーをかけない
2.靴を保管するときは湿気や乾燥に気を付ける

エナメルのお靴は加工の特性上防水スプレーをかけるとくすんでしまったり、変色してしまうので防水スプレーの使用は避けてください。

2番目についてですが、「湿気も駄目、乾燥も駄目」と言われると少し身構えてしまうかもしれません。
実際は普段履いていて、月に何回かは下駄箱から出し入れするような場合はそう簡単に駄目になるものではないので、その点はご安心ください!

気を付けていただきたいのは、長期間保管する時。
湿度が高い場所で保管をすると、素材が劣化してベタベタしたり、くすんだりしてしまったり、
逆に乾燥しすぎるとひび割れて白くなってしまうという特徴があります。

そのため、エナメルの靴を保管する場合はなるべく風通しの良い場所での保管がおすすめです。

また、もし雨に濡れた際は、そのまま放っておかずに柔らかい布で水分をふき取り、陰干しをしてしっかり乾いてから下駄箱にしまってください。

こればかりはお客様のご自宅の下駄箱事情も影響するので、
「なにが正解」とは言い切れないのが申し訳ないのですが、
少し気を付けて頂くだけでお靴が長持ちします。

エナメルの靴はそのエレガントなつやの美しさががあってこそ気分もあがる!というお靴だと思います。

今回お伝えしたのは、つやを長持ちさせるためのコツとなっておりますので、
上手く取り入れて愛用のお靴を長く履いていただけると嬉しいです!

 

 

続いてはスエード靴のお手入れについてです。

春夏を意識して、「白いお靴のお手入れ」とまとめましたが、
スエードの靴は色にかかわらず、一般的なスエードのお手入で問題ありません。

★スエードの靴のお手入れ

1.スエード専用のゴム製のブラシで汚れをこすり落とす
2.スエードスプレーで保湿をする

汚れやほこりを払って、保湿するという点はスムースの革と同じですが
スエードの場合は使用する道具が違います。

ちょっとしたほこりをはらうのはスムースの革と同じ馬毛のブラシでも問題ないのですが、
よりしっかり汚れを落としたり毛の流れを整えるためにはブラシ部分がゴムになっている、
クレープブラシと呼ばれる専用のブラシを使います。

スエードの革は、傷のように見えても実際は擦れた際にスエードの毛が寝てしまいキズっぽく見えているケースがあります。

その場合はスエード用のクレープブラシで寝てしまった毛を起こすようにこすると革の見た目がきれいに整います。

また、スエードのお手入れはクリームではなく、スプレーで革が乾燥しすぎないようにします。スプレーは履く頻度にもよりますが、月2回ほどの使用がおすすめです。

この際注意していただきたいのは、お手入れ用のスプレーを選ぶ際は「栄養」「保湿」「保革」といった表記がある、スエード革用のスプレーを選んでください。

防水機能のみのスプレーをお手入れ用として使用してしまうと、革が乾燥しすぎてかえって靴の寿命を縮めてしまう場合があります。

当店では、スエードのお手入れには保湿だけではなく、防水も兼ねているスプレーをお勧めしていますがご自身でスプレーを選ばれる場合は上記に気を付けて選ばれることをおすすめします!

 


ここまで2回に分けて、素材別にお手入について紹介してきましたが、
白い靴において汚れが目立つのは意外とソール部分だったりします。

そのため、最後にソールのお手入れについてもお話しさせてください。

★ソールのお手入れについて

ソールを簡易的にお手入れをする場合はスムースの革と同じように、
アルコールの入ったウエットティッシュで拭いてお手入をする方法をおすすめしています。
※こすりすぎは色落ちや変色の原因になる場合がございます

さらにしっかりきれいにしたい場合は、スニーカーのソール専用のクリーナーもおすすめです。

最近はスニーカーブームということもあり、ソール用のクリーナーも様々なタイプが出ています。
当店ではブラシとセットで使いやすいコロニルの商品をお勧めしています。

ブランド:コロニル 商品名:カーボンミッドソールクリーナー

目線から遠い分、見落とされがちなソール部分ですが
靴の全体でみると意外と面積が大きいものです。

もちろんお靴の全体がお手入出来ているのも大事ですが、
いざお手入れをしてみると一番汚れが目立っていたのはソールだった……
なんてこともあるぐらいです。

なかでも、白いお靴は特にソールの印象が残るお靴なので、
「色々お手入れをするのが大変!」という方はぜひ、ソールを綺麗にするだけでもやってみてほしいです。

 


「白い靴はお手入れが簡単!」と言いながら、
ついついシチュエーション別にこまかくなってしまいました……
読む方も中々大変だったことと思いますがここまで読んでくださりありがとうございます!

最後にお伝えしたいのは、素敵だなと思える白い靴との出会いがあった時は
汚れを怖がりすぎずにぜひ思い切ってはいてみてほしいです!

梅雨明けにはまだ少しありそうですが、
当店でも夏にむけて素敵な白いお靴が揃っていますので
ぜひ、
 店頭で試していただけたらと思います!


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